名古屋のに登ろう
〜甘口マーボー丼編




2009年春

うららかな日差しが桜のつぼみを膨らませるこの季節

世間は花見だ、潮干狩りだと浮かれる中、

俺は山に登りに来ていた。




名古屋の山、喫茶マウンテン


久々の単独登山である。

ここ最近は取材のお供として、
初めての山に苦しむ記者やライターさんを
ニヤニヤしながら眺めつつの登山が多かっただけに、

ガチンコの登山に、
俺の体力が、そして味覚が耐えることが出来るのか?

不安を抱えつつ、
店の前に出来た行列に並んだのであった。






20分ほど店の前で並んだ後に、

案内された席に座ると、


席の傍にこんな貼り紙があった。



新メニュー 甘口マーボー丼


これが今回の俺の登山のターゲットである。



実はこの前日の夜にも、
とある取材対応で記者と一緒にマウンテンを訪れていたのだが、
その時は既に甘口マーボー丼は品切れ

あまりに悔しかったので、
16時間後に一人でリベンジに来たという状況なのだ。


(前日の夕食はいちごスパだった)


無事にオーダーが通ったことに安堵しつつ、




待つこと5分ほど・・・


目的の品はやって来た。











さぁ、皆さん



まずは普通の麻婆豆腐を思い浮かべてみよう。

※1


そうだね。

ピリっとくて美味い

いやぁ、ご飯が進みそうだねぇ〜。










では、




これが喫茶マウンテンの、




甘口マーボー丼だ。




刮目せよ!!!!!






ご飯の上に、
ナス、インゲン豆、コーンフレーク、パセリ、
そしてマシュマロ





この組み合わせで、

何がどうなって「マーボー」なんだろうか(笑)




きっとマシュマロが麻婆豆腐の豆腐をイメージしていて、

茄子は麻婆茄子あたりから連想で来ているのだろうか。

んでコーンフレークは・・・・インゲンは・・・



分からん!!
意味不明独創的過ぎて俺には分からん!!!



とりあえず、

さっき見た貼り紙の絵は、下手だったわけではない。

わりと忠実だったということを認識させられるビジュアルである。


※実は意外とよく描けている?




マウンテンの他の甘口系と違い、

この甘口マーボー丼には生クリームもあんこも乗っていない


では、何がどうなって甘口なのか?



答えは、この茄子と、その下のご飯にある。




茄子とご飯を口の中に放り込んで、驚いた



甘っ!!!!!!!!!!





普通に煮てあると思った茄子は、

シロップか何かで煮込まれたらしく、

果物なんじゃないかと思うくらい甘い茄子になってしまっている。
(しかも冷蔵庫で冷やされていたようでひんやり冷たい)


そしてその下のご飯は・・・思って食べたら・・・

なんか黒ずんでるなぁ〜って

まさかまさかの黒蜜ご飯




うぷっ・・・・・。。。






キ・・・・キツい・・・・


ついでに解説しておくと、

インゲンは普通に煮込まれたもの、
鍋スパの流用?)

マシュマロは市販のものそのまま、

そしてコーンフレークは、

茄子とご飯が強烈に甘すぎるため、

むしろ箸休めのアクセントとしてプラス側に作用していた。



これまでの甘口系は、
無理矢理にデザートと思い込むことが攻略の糸口となったが、

今回の甘口マーボー丼は、

あまりにも独創的過ぎて、
全くデザートと思えない。


脳がこれをデザートと認識してくれないのだ。








うぅ・・・・

つらい・・・・






久々だなぁ、

マウンテンでつらいと思うのって・・・








食べ始めて、10分ほどが経過



4合目でちょいと休憩


黒蜜ご飯がずしりずしりと胃に溜まっていく。




このままでは・・・・







遭・・・難・・・・




いやいや、遭難レポートなぞ、
恥ずかしいものをお見せするわけにはいかない。







コップの水をグビりと飲んで、

スプーンを持ち、

再び甘口マーボー丼へと立ち向かったのであった。



(甘い茄子、そして甘いご飯・・・キツい・・・)









そして・・・・





ようやく・・・





完食!!!!



いやぁ、強烈なメニューだった。



何がどうなってこんな料理が生まれたのか
(特に、素材選びが謎過ぎる)

凡人には想像すらつかぬ、

奇想天外メニュー 甘口マーボー丼







しばらくは訪れる登山者達に、

絶壁としてそびえ立つことであろう。







お終い








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※1 Wikipediaより引用